座礁・混獲した鯨類への対処法 
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4 座礁・混獲した鯨類への対処法

 前記「3.生存の確認」により,座礁・混獲鯨類の「生存」の確認ができた場合には,以下の措置をとるよう努力する。
 座礁・混獲鯨類が生きている場合には,保護・治療の必要がなければ,現場で海に放す(放獣する)のが原則であり,かつ優先である。


4−1.救出作業の流れ

1連絡
 各都道府県または市町村の水産担当部署(付録1参照)に連絡するとともに ,水族館等の鯨類取り扱いの専門家がいる施設が近隣にある場合には,そこにも座礁・混獲鯨類の情報(場所,動物の頭数・大きさ・行動など)を伝えて,その指示にしたがう。場合によって,専門家が派遣されてくることがある。

2状況判断
 救出作業をする場合には,作業に先立ち,動物の健康状態の他に,救出の判 断要因として,天候,海況,現場の地形等の環境的な要因を十分考慮しなければならない。救出しようとする人員が危険に晒されるような気象条件下や,人間や器材の接近が困難な場所での作業は現実的ではない。
 こうした条件が整わない場合には,気象状況の回復を待って対処するか,やむを得ず放置するしかない。 
 救出にあたって現場で確認・判断すべき事項としては,以下のものが考えら れる。また,以下の事項は,付録1の問い合わせ先に連絡する際にも,指示をあおぐための情報として必要な事項である。

動物の種類はなにか?
動物は何頭か?
動物の大きさは?
動物の健康状態は?
環境条件は?………気温,水温は?
         海況は?
         周辺の状況は?
必要な救出資材や人員があるか?
水族館等の専門家の応援を受けられる可能性があるか? など。

3対処法の選択

■放獣……以下の場合には動物をそのまま海に戻すことを考える。
動物が激しく暴れるなどせず,なんとか扱うことができ,また必要な人員 ,船,物資等が整っている場合。
海岸や環境条件が適当である場合。
動物が健康であると判断される場合。


■治療……以下の場合には,保護・治療することを考える。
動物の健康状態が不良ではあるが,回復できる可能性がかなりあると考え られる場合。
その種に適当で,頭数に見合っただけの収容施設(水族館等)がある場合 。
適当な期間,動物を治療するだけの資金とスタッフが確保される場合。


■放置等
放獣することが不可能であり,また適当な収容施設もない場合はやむを得 ず放置する。
さらに外傷等がひどく,その後の回復や生存が望めない場合は,付録1に 掲げた関係機関と協議の上,適切な措置をとる。


4救出作業の実際
  座礁の場合 →4−2参照
  混獲の場合 →4−34−4参照
  迷入の場合 →4−5参照


5報告
6.報告」にしたがって関係機関に座礁・混獲鯨類の処理について報告する。

 動物が生きている場合に対処法をまとめると,以下のようになる。

まとめ

放獣 治療 放置等