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日本捕鯨協会

IWC条約を愚弄する輩

道徳的な見地から捕鯨反対へ
明らかに国際法違反

―― NMPを採択 ――

 1974年、IWCは新管理方式(NMP)を採択した。豪州が提案し、米国が強く支持、科学委員会もこれに賛成した。NMPは、過剰に利用されてきた鯨種の捕鯨を禁止する一方、そうでもないものについては、その存立を危うくしない範囲で引き続き捕鯨の存続を認めるというもので、科学委員会の大勢も、これに賛成した。科学委員会は過去の過剰な漁獲に反対しつつ、同時に捕鯨の全面禁止も極端な提案として退けたのである。同手続きは、1975〜76年漁期から採用され、以後、いかなる鯨種も捕鯨のため、危機に陥ることはなかった。
 しかし、NMPの成功も、反捕鯨グループを満足させることはなかった。彼等はNMPが資源量、資源成長率、地方群の判別などに科学的データを必要とし、しかも、その推定に何がしかの誤差を伴うことに着目し、これを反捕鯨の目的実現のために利用した。
 IWC科学委員会は、こうした誤差は捕鯨の禁止を必要とするほど大さなものではないと判断し ていたが、国内の動物権運動に押された米国などの反捕鯨国は、委細構わず、捕鯨禁止に突進し、多数の非捕鯨国をあらたにIWCに加盟させ、自陣営に加えた。そのため、加盟国は一挙に40に ふくれ上がり、遂に、1982年、利用できるデータの不確実性を理由に、反捕鯨陣営は捕鯨の全面停止決議を成立させることに成功した。

―― 全面停止決議 ――

 この決議の成立は、IWCを変質させた。持続可能な捕鯨のみを存続させるという条約の基本原則は、この決議の成立により、無視され、多数を占める反捕鯨国は以後、条約を全く無視するという異常事態をIWCに強いたからである。捕鯨モラトリアムの採択に当たり、反捕鯨国はそれでも若千の妥協を行った。この妥協も結局は実体のない空約束であったことが間もなく判明するが、付帯決議として、1990年までに鯨類資源の包括的評価を行い、それに基づき、モラトリアムの見直しを行うこと、又、科学委員会に、前記NMPに代わる新規制方式を提案させることを決めた。
 科学委員会は、この付託に基づき、1993年、遂にNMPに代わるRMP(改訂管理方式)を完成し、その採択をIWC本会議に勧告した。RMPは、適切な総合的科学調査の実施を前提にし、この調査により、当該資源が安全な水準にあることが確認された場合にのみ、一定の範囲内で捕鯨を許すというものであったが、このような極めて抑制的な規制方式についても、IWCの大勢を占める反捕鯨国が、その採択に難色を示したため、同年の年次会議の直後、科学委員会の議長は、憤然、その職を辞した。議長の抗議辞職などの経緯があった所為か、1994年、IWCは、RMPをNMPの後継手続きとして、これに原則的承認を与えた。(NMPも、保護すべき鯨種につき、完全保護を実現した点で、極めて勝れた規制方式であったと評価されている。)
 しかし、原則的な承認を与えたものの、反捕鯨国は、RMP実施に伴う資源のモニタリングや取締措置などにつき、果てしない論議を続けることにより、以後、徹底的なサボタージュ作戦を展開する。取締コストやその負担など、取締細目のどの項目についても、議論の果てしない遷延は可能であり、そのため、年次会議ごとに、捕鯨再開の可能性はいよいよ遠くなるとする印象を与えることとなった。試合の途中で、ゴール・ポストをどんどん遠くに移すというやり方である。

―― 妥協なき戦い ――

IWCの加盟国推移表  さて、こうした形ばかりの誠意をみせるというジェスチャー・ゲームの原因は、誰の目にも明らかな通り、IWC加盟国の大半が、条約の明文規定を無視し、何がなんでも、捕鯨の禁止を意図しているからである。豪州、英国、ニュージーランド、米国、さらに最近ではオーストリアとイタリアが、いかなる条件の下においても、捕鯨は認めないと広言している。
 例えば、1991年、豪州代表は、かかる大型な美しい動物を食用のために利用する必要はないと発言し、同年、米国代表も「捕鯨を禁止すべき科学的理由はない」と認めた上、倫理的な理由で捕鯨反対を続けると述べている。
 しかし、科学的な理由でなく、道徳的な見地から反対するという立場は、明らかに、IWC条約と一般国際法の違反である。反捕鯨運動家は捕鯨の禁止以外、何等の妥協も受け入れないとする立場にどこまでも固執する。一方、捕鯨業界がこんな乱暴な話に屈するはずはないし、これらの業界を国内に持つ関係政府も、こんなことで自国の国民を犠牲にできるはずはない。科学者、捕鯨業界と反捕鯨運動家は、かくして、妥協なき戦いを無限に続けることになる。
 繰り返すが、IWCにおける反捕鯨国の立場は、明らかに、国際法上、違法行為である。又、他の問題では、友好関係にある国の間に不必要な緊張関係をつくり、更に、各国の環境関連法の効果を減殺しつつある。今、環境問題で各種の多国間協定締結にむけ、色々な国際努力が重ねられているが、IWCの大勢を占める反捕鯨国の何とも不可解な行動は、こうした努力に対し水を差す。米国とその一党は、伝統的に確立した原理、原則であっても、突如として新しい解釈を持ち出し、他国の権利を侵害することがあるということを、IWCを通じ、他国に教えている。どんな条約であれ、一旦加盟すれば、米国とその一党は、純然たる国内事情からでも、他国の条約上合法な行為に対して制裁措置を発動するかもしれないと、IWCを通じ、警告しているのであるから、その影響が小さい訳はない。


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